顔や頭だけが熱くあり、ボ~っとなる冷えのぼせ。
暖房を入れる時期になると、足元が冷えこの症状に悩まされます。
漢方が効くと聞いたけれど、どうなんでしょう?
お風呂の入り方にもヒントがあるよう。
効果的なツボなど、改善方法を探っていきたいと思います。
【もくじ】
冷えのぼせの改善には漢方がいいの?
手足は冷えているのに、顔や上半身が火照ってしまう。
「冷えのぼせ」は、冷え性の一種で、その中のひとつの症状のことを言います。
手足が冷えるのは冷え性だと自覚することができますよね。
ただ、冷えのぼせは顔や上半身が熱く感じるので、冷え性だと自覚していない人が多いのです。
冷えのぼせは、理想の身体の状態、「頭寒足熱」とは正反対の状態なんです。
これまであまり漢方を利用したことはありませんでしたが、「冷え」は漢方の治療に適した
症状なんです。
いくつか主なものをご紹介します。
●桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
比較的体力があり、冷えと共にのぼせやめまい、肩こり、頭痛、月経痛、月経不順、シミなどがみられる人に。
●桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
冷えと同時に、のぼせや便秘がある人、月経不順、痔、湿疹など、炎症性の血流障害がある人に。
●五積散(ごしゃくさん)
下半身は冷え、上半身はのぼせる。寒冷や湿気で、手足の筋肉や関節が痛んだり、下腹部痛、腰痛があり、ときに頭痛、嘔吐、吐きどを伴う人に。
●加味逍遥散(かみしょうようさん)
冷えのぼせに加え、更年期障害、イライラやめまい、不安感、不眠など、不定愁訴を訴える人に。
●当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
冷えがとりわけ強い人、手足の冷えや腹痛、頭痛、のぼせを感じる人に。体を強力に温める生薬で、飲みにくいことでよく知られているのですが、冷えの強い人だけは抵抗なく飲めてしまう不思議な薬です。
血の巡りなどに大きく関係してくる、冷え(のぼせ)は、漢方がとても効果的に作用してくれますので、一度お試しください。
冷えのぼせの改善 お風呂の入り方は?
日常生活で改善出来る方法として、お風呂の入り方。
冷えのぼせ(=冷え性)の効果に期待ができるなら、やってみるしかありませんね。
寒くなってくると、熱めのお風呂に入りたいと思うかもしれませんが、熱すぎるお湯は逆に「冷え性」の原因になってしまうんです。
皮膚の表面にバリアを作って、体内に熱が入れないようにしてしまうので、表面だけ熱く体の芯は冷えた状態のままになってしまうのです。
ぬるめのお湯に(38度から40度ぐらい)、じっくりと(15分ぐらい)入るのが効果的です。
特に冬は肩まで浸かって温まりたくなりますが、それだと先に上半身だけが温まってしまいます。
下半身を中心に温めるようにしてくださいね。
シャワーだけで済ませるのはもってのほかですよ。
入浴後の体の冷えを予防するには、あがる前に冷たい水を体にかけてください。
温まって拡張していた血管が一気に収縮され、熱を閉じ込めることが出来るため、一瞬は冷えますが、体の芯が温まります。
そして、すぐに靴下を履くなどして、下半身を冷やさないようにしてくださいね。
冷えのぼせの改善にはこのツボ!
更年期の女性は、ホルモンのバランスが崩れるため、のぼせ(ホットフラッシュ)が多くなりますが、最近では男性や、若い方でも増えているんですよ。
自分でできるツボ押し。さぁやってみましょう。
●陽池(ようち)
手首を反らせた時に、甲側にできる横ジワの真ん中のくぼみにあるツボです。
このツボは、冷え性やのぼせに効果があります。
自律神経のバランスを調整し、血液循環を促進する働きのほか、様々な症状に有効です。
押し方:反対の手の平を使って、ツボの周辺をこするようにして刺激する。
朝と晩の2回、手の甲とひじの間を往復20回ほどを目安に。
●湧泉(ゆうせん)
足の裏の土踏まずのやや上の中央、足の指を曲げたときにへこむ所にあるツボです。
このツボを押すことにより、更年期障害の症状の一つであるほてりやのぼせ治まります。
冷えの強い人は、足先が冷たくなっていますので、足裏全体をマッサージすることで血行改善になります
押し方:足の裏なので押しにくいですが、ゴルフボールなどをコロコロしたり、青竹踏みでやってみてください。
●太衝(たいしょう)
足の甲側の、親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼみにあるツボです。
このツボは更年期障害や、足先の冷え、のぼせ、不眠、肩こり、疲れ目、耳鳴り、頭痛などに効果があります。
押し方:親指の腹をツボに当て、軽く押しながらゆっくりまわします。3~5回を目安に。
●太谿(たいけい)
足の内くるぶしと、アキレス腱との間のくぼみにあるツボです。
太谿は、足の冷えに効果があり、冷えの症状が出ている人は、刺激すると圧痛を感じます。
足の血行が良くなることで、脚のむくみも軽減され、美脚効果も期待できます。
押し方:両手で足首を持って、両手の人差し指と中指をそろえて押します。
ツボって、全身のあちらこちらにありますし、何と言っても簡単に自分自身でケアできるのも魅力的ですね。
まとめ
とにかく「冷えのぼせ」には、下半身を温めることが一番!
これだけで症状は緩和されます。
逆に上半身を冷やすというやり方もあります。頭や首元を冷やすと少し楽になりますよ。
漢方を用いながらお風呂で正しく体を温め、あとはツボ押し!
完璧ですね!