認知症にはさまざまな症状があり、戸惑ってしまうことも多いことと思います。
症状に応じて対応方法が分かれば少し楽かもしれません。
ストレスが溜まらないよう、軽くすることも必要です。
これらについてお伝えしていきますので、少しでも参考になれば幸いです。
【もくじ】
認知症の対応方法を症状別に!
認知症の方が全ての症状に当てはまるということではないと思いますが、主な症状について、症状別に対応方法をご紹介します。
- 同じことを何度も言う、聞く
本人は言ったことも聞いたことも覚えていません。
その為、何度も繰り返してしまうのだということを忘れないでください。
何度も日にちや曜日を聞いてきたりするのは、理解できないことを不安に感じて何度も聞いてくるのです。
「さっきも言った!」「同じことを何回も聞かないで!」などと言ってしまうと、戸惑いや不安な気持ちになってしまい、症状を悪化させてしまいます。
うんざりしたりイライラしてしまうことがあっても、無視したり説得しようとせず、その都度きちんと答えて対応してあげてください。
- まだ食事をしていないと言う
食事をしたこと、それ自体を忘れてしまうのは、認知症の典型的な症状です。
直前の記憶が出来ず、満腹であるかということも分かりづらくなっています。
本人は本気で食べていないと思い込んでいるので、「さっき食べたでしょ!」と説得しても、逆効果になります。
「今準備しているから待っててね」などと言って、フルーツなどの軽い物を出してあげたり、実際の食事の量を減らして、何度かに分けるなどの対応をしてください。
- 家に帰りたいと言い出す
自分の今いる場所や状況が分からなくなり、ここは自分の家ではないと思い込んでいます。
どれだけ説得しても納得してもらうのは難しいので、「その前にお茶でもどうですか」「一緒に食事をしていきませんか」「では、お送りしましょう」と言って、一緒に散歩に出かけるなど。
気を紛らわせてあげると、落ち着いてくることが多いです。
- お金や物を盗られたと言い出す
本人が置き忘れたり、しまい忘れたりしているのですが、本当に盗まれたと思い込んでいるのでパニックになっています。
犯人扱いされると不愉快だとは思いますが、強く否定しても聞く耳を持ちません。
怒ってしまうと、「自分が困ってる時に怒るなんて」「この人は自分のことが嫌いなんだ」と感じさせてしまうこともあります。
「それは大変だね、一緒に探そう」と言って一緒に探し、見つかったら一緒に喜んであげましょう。
- 勝手に外に出る(徘徊)
無理やり止めて家に閉じ込めるのは良くありません。
外に出て歩くのは良いことです。
可能な限り付き添って、歩く機会を与えてあげてください。
衣類などに連絡先などを縫い付けたり、何度か付き添うことで徘徊コースが分かってくることがあるので、迎えに行くことができます。
近所の方や警察に事情を話しておき、協力をお願いしておくといいですね。
- 睡眠障害
高齢になってくと寝つきが悪くなり眠りも浅く、目覚めやすくなってきます。
認知症の方はそれに加え、昼夜の区別がつきにくかったり何度もトイレに起きてしまいます。
午前中に日光浴をしたり、寝る前に温かい飲み物をすすめてみたりすることで、眠りに入りやすくなることもあります。
また、不安感や寂しさから不眠になってしまっている場合もあります。
眠るまでそばにいてあげたり添い寝をしたり、安心感を与えてあげるのも効果的です。
- 薬の服用を嫌がる
高齢者だと飲んでいる薬が多かったりして、管理が大変ですね。
本人はどこも悪くないと思っているので服薬を拒むのですが、それも困ります。
可能であればお医者さんに説明し、飲みやすい形状のものに変えてもらうのも一つの方法です。
周りの家族がサプリメントなんどを飲むところを見せると、服薬してくれることもあります。
いずれにせよお医者さんにご相談してみるのが一番ですね。
ほんの一部の症状についてご説明しましたが、結局のところ、否定せず、怒らず、受け止め、受け入れて対応するということが、大切だということが分かります。
認知症は病気であり、本人も悪気があっての言動ではありません。
認知症の方は出来事は忘れてしまっても、その時に抱いた感情は覚えているそうです。
思い込みを受け入れ、共感し、感謝を表すような対応をしてみてください。
根気強く、向き合ってあげてくださいね。
認知症の対応 ストレスを軽くしよう!
家族に認知症の方がいて、毎日一生懸命向き合っていると、ストレスも感じてしまうかもしれませんね。
毎日のことですし、少しでもストレスを和らげることができるといいですよね。
一番ストレスに感じることは、やはり認知症患者の方との意思疎通がまともにできないことではないでしょうか。
言い方は悪いかもしれませんが、まともに話を聞いてしまうとしんどいかもしれません。
無視するのではなく、暴言などがあれば軽く聞き流すようにし、こちらがパっと話題を変えたりして、振り回されないようにするといいですよ。
同じ経験をしている人と話をしたり、話す代わりに書くことでも、頭が整理されスッキリとします。
また、体を動かしたり歌を歌ったりすると、体がスッキリとしストレスも緩和されます。
時間を見つけてやってみてください。
何度も言いますが、認知症は病気です。受け入れて対応してあげてください。
※他にも ↓↓↓ 参考にしてみてくださいね。
● 認知症の症状 初期は?どんな種類がある?対応が知りたい! ●
● 認知症の予防に効く食事はコレだ!油やアロマでも効果が! ●
まとめ
認知症になっていまうと、失禁など本人も恥ずかしいし情けない気持ちになり、二度としないとその時は思っても、忘れてしまう病気です。
そこを理解しつつ、そして本人が出来ることまで取り上げてしまわないようにしてください。
残された能力を生かし、少しでも進行を遅らせられるよう出来ることは自分でさせるようにしてくださいね。
例え自分でやった方が早いと感じるようなことでも、優しくサポートしてやってもらいましょう。
また、一人ぼっち、孤独というのは、認知症の進行に拍車をかけます。
過保護にならない程度に見守り、そばにいてあげてくださいね。